2009年06月13日

ここが変だよ!ニッポン:連帯保証人の話

世界的に見れば、日本はどちらかと言えば先進国に入るんだと思う。
でも、先進国になりきれてはいないなあ、と思うことも多々あるワケで、
まあ、どの国にもなにがしかの問題は抱えているものだとは思うけど。

それは例えば制度上の問題だったり、日本人の国民性の問題だったり、
まあ色々あるんだけど、

今回はその中で、連帯保証人という制度を考えてみたい。
 


連帯保証人はホント変な制度で、ホント納得いかない。

「保証人」と「連帯保証人」は全然違うのだけど、
そのこと自体知っている人はとても少ないし、
残念ながらこの国で保証人と言えば、大抵は連帯保証人のことだ。

家を買うときならまだ分かるが、
家賃5万円のアパートを借りるだけでも連帯保証人を要求される。

はっきり言うが、これは異常なことだ。
こんな変な国、他にはなかなか見られない。

以下、話を分かりやすくするため、貸主は銀行とし、借主は債務者、と表現する。



連帯保証人にはなるな、とはよく聞く話だが…

単なる「保証人」には、次の権利がある
・銀行の請求に対し、債務者に請求してくれ!と言う権利…催告の抗弁権
・まだ債務者に財産があるんだから、俺は払わない、と言う権利…検索の抗弁権
・保証人が複数人いるとき、例えば借金が300万円で保証人が3人いる場合、100万円だけ払えばいい権利…分別の利益

これが、連帯保証人になると、これらの権利はいっさいない。

銀行からすれば、「連帯保証人」が何人いようが、
Aさんからが一番取りやすいと判断されたら、
全額Aさんにだけ請求すればいい。銀行は取りやすいところから取る。

金をノーリスクで貸して儲けたい、
日本の銀行の能力の無さを露呈するような制度であり、
また、銀行にメリットがあるためなかなか廃止されない悪習である。



連帯保証人のメリットはゼロ!そしてリスクは…

銀行にはお金を回収しやすくなるメリットがある。
債務者にはお金を借りやすくなるメリットがある。

だが、連帯保証人には何もない。

逆にリスクはどうか、
先に述べたように、様々な権利がなく、立場上、債務者と大差ない。
お金を使うのは債務者なのに、全額を請求されるリスクがある。

しかも、例えば中小企業などが債務者の場合、金額がハンパない。

連帯保証人は誰でもなることができてしまうので、
中小とは言え、企業の借金を、個人の背中に乗せてしまうことになる。
そして、この国には残念ながらこのケースが非常に多い。

リスクが高い、というのは漠然と知られているため、
連帯保証人というのはなかなかなり手がいない。

だから親族や知人などに、債務者は頭を下げてお願いする。

なりたくて連帯保証人になる人などいない。
みな債務者のためと、連帯保証人になる、言わばいい人である。

そしてある日突然、家族を支え、家のローンを細々と払っているサラリーマンの元に、何千万円という督促がやってくる。

結果として「正直者が馬鹿を見る世の中」を作る一助となっているワケだ。
こんなアホな話はない。



債務者はリスクを回避できるが…

借金と言うのは、その個人だけに関係するものであり、
本来、夫婦だろうが親子だろうが兄弟だろうが、法律上は他人と同じ扱いになる。
よくテレビとかで親の借金を子供などに請求する場面があるが、あれは法律違反だ。
(相続した場合は除く)
つまり連帯保証人というのは、血縁よりも強い責任を求められる。

さて、債務者である企業の社長さんは、実はリスクの軽減が可能である。

何しろ自分の会社である。経理情報には事欠かない。
やばいな、となったら、自分の財産を少しずつ、
妻名義にしたり、子供に譲渡するなどして、
それらが済んでから倒産してしまえばいい。
無傷ではすまないが、いくらかは財産を守ることができる。

だが、連帯保証人は何の情報もないところにイキナリ請求されるので、
全ての財産を失ってしまったりする。

お金を借りたのは債務者なのに…
これを理不尽と言わずなんと言おう。絶対におかしい。



連帯保証人は…なんと相続される。

連帯保証人は相続の対象になっており、これがまた厄介。

相続の際、亡くなった人が借金まみれだった場合、相続をしない、という選択肢がある。
相続を拒否すれば、連帯保証人の責務も当然回避できることにはなる。

だが、例えば聞きますが、あなたの両親が連帯保証人になっているかどうか、
本人に聞かなくて分かります?まして死後、確認する術があります?
下手すると本人すら忘れてますよ?
覚えていても、負の財産という自覚はあるでしょうか?

(また、連帯保証人になっていたとして、相続を放棄するという思い切った選択ができるだろうか)

歳をとってから、情にほだされて、もしくは騙されて連帯保証人に…
歳を取って判断力が弱くなれば、オレオレ詐欺みたいな幼稚な犯罪にも引っかかる。
あなたの両親が連帯保証人にならないと、断言できますか?

気づかずに相続してしまい、ある日突然…。
なんというサイレントキラー…。



連帯保証人にならなければいい、では通用しない。

現状では、ババ抜きのババみたいなもので、誰かが引かなければならない貧乏くじになってしまっている。

また、騙されるほうが悪い、盗まれる方が悪い、という論理に似て、
犯罪や悪法を放置するのに近く、思考停止とも言える。

ならないほうがいいものを、制度として放置するのは正しい態度とは思えない。



廃止、もしくは新たな制度を求めます。

私はこの「連帯保証人」の制度について、撤廃を求めます。
連帯保証人という言葉をこの世からなくし、
保証人制度の新たなあり方を考えて欲しい。

今回のエントリは、とにかく連帯保証人という制度がどういうものかを知ってもらいたいと思って書きました。

参考にしたサイトは、著書も多くある、吉田猫次郎氏のサイトです。

借金地獄、倒産危機から自力で脱出する方法
連帯保証人制度改革フォーラム

あと、このサイトも(過激な発言もあり、意見の合わない部分もありましたが)情報量が多く、非常に参考になりました。
連帯保証制度研究所

以上のサイトは、今回書いたことについてずっと詳しく書いてあるので、
興味を持った人は是非目を通してください。

そして、確かにおかしい、と思った人には、
是非たくさんの人にこのことを教えてあげて欲しいと思います。
posted by Kazuki at 23:43| Comment(1) | コラムっぽい | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
AKB兼任でもないゆびはらが居る件 小さいコーナーだったので見逃す所だったw
Posted by 麻美ゆま動? at 2013年07月07日 16:08
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